【読書感想文】夏目漱石『こころ』

こころ

こんにちは、SHOでございます。

書評と呼べるほどの文章は書けませんし、それほど本を読みこんでいる人間でもないので、単なる感想文だと捉えてもらって結構です。そういえば小学生の頃、読書感想文を書くことが嫌で嫌で仕方がなかったことを思い出しました(笑)

夏目漱石『こころ』

中学校だったか高校だったか覚えてはいないのですけれど、国語の教科書で誰しもが読んだことのある不朽の名作『こころ』。私としても読む前に覚えていたことと言えば「K」という人物が自殺してしまうことだけ。言うなればほとんど内容なぞ、記憶していなかったのであります。

しかしながら、何故だか無性に記憶に残っているので中古本で目にした時、買わねばなるまい!! と思い立って買ってしまったのであります。そんなこんなで読み進めました、その感想をメモがてらとして書き置こうと。

あ、今さら言うようでありますが、ネタバレを含みますのでお読みの際はお気をつけ頂きたい。

愛の為に死ねるのか

「K」は愛の為に死んでしまいました。それも最近ではあまり見ないような濃い純愛の為に。お嬢さんにことを愛した結果、その恋は叶わず自ら自分自身に引導というか、はっきりとケジメをつけたのであります。

潔い引き際でありながら、自分の抱えていた愛が本物であることを証明し、違う世界へと旅立っていきました。

私は愛の為に自殺することができるのだろうか。この私というのは、主人公の私ではなく、このブログを書いている私のことであるので悪しからず。

少し考えただけでも結果は明らかで、私は愛の為に自殺を選ぶことはできないだろう。死を選ぶのならば、時間がかかっても新しい恋を選んでしまうと思うのです。好きになった人を愛していないわけでは無いけれども、それでも亡くなってしまったら次への糧へと変えてしまいそうです。

嫉妬心

「K」に嫉妬した私(主人公)のように、誰しもが心の底に嫉妬心を抱えて生きています。この世の中で嫉妬心を持たない人間はいないのではないでしょうか。かくいう私(書いている人)も嫉妬心を持っています。

常日頃から好きなると束縛したい!!  というタイプではないのですが、好きな人の中で自分が一番でありたいとは思うことは屡あるのです。だからと言って「私(主人公)」のように一気に結婚まで持っていくことなどできないのですが…。

嫉妬心は良い方向に働くこともあれば悪い方向に働くこともあるのだと、考えさせられました。本能の赴くままに突き進むことは必要なのかもしれないですが、その影響で周囲がどのような心持になるのかも少なからず考えなければならないのでしょう。

かといって周囲に気を遣いすぎても、嫉妬心をひとつのエネルギーとして使い渋ってしまうことになるかもしれません。

嫉妬心と上手く付き合い、そのうえで行動を起こせることが出来れば、嫉妬心を良いエネルギーに変えて進むことができるのでしょう。

人の心は複雑怪奇

人の心は移ろいやすく、日ごと秒ごとに違う心持を感じさせるものであります。毎日同じ心持で過ごすことなどできやしないのでしょう。それゆえ人の心は複雑怪奇で容易に理解することなど出来ない代物なのです。

複雑怪奇だからこそ人は面白い生き物であるのですが、その心持一つによって自分の行動も他人の行動も左右させてしまう面倒臭い生き物でもあるようです。

ちょっとした一言や行動が他人に大きな影響を与えることも少なくなく、バタフライエフェクトのようにいずれ大きな波となって誰かを襲うかもしれません。これを防ぐことなど出来ないのかもしれませんが、ひとつだけ複雑怪奇な心を簡単にする方法があるとするならば「自己理解」なのかもしれません。

「私(主人公)」は「K」やお嬢さん、奥さんの行動から、自分の心持を知っていきます。また逆に自分の心持からの行動によって、彼らの人生を変えていってしまいます。それでも最後は自己理解の末、全ての行動を正当化させて自身の自殺を選択します。

自分自身を知ることは、むしろ他人を知ることなのかもしれません。

最後に。

夏目漱石の『こころ』。大変に良作でありましたが、言葉づかいが難しいところもあるので読み進めるのには時間がかかるかもしれません。しかし、自分の心とはどのようなものなのかを、今一度見改めることのできる作品ですし、じっくりと腰を据えて読んでみてはいかがでしょうか。

では。